なんでもない日々。

日々の思いや気づきなどを雑多に書きます。

梅干しと。

今年の梅干し作りを半分くらい終えた。

梅干し作りは毎年青梅を買ってきてしばらく野菜室で追熟させ、黄色く実が完熟するのを待つところから始まる。先日買った梅がそろそろ良い塩梅になってきたので遂に今日漬け込みまでしたのだ。

青梅の実は固くてテーブルや床に落としたならトン!と良い音がするほどなのに、黄色くなった梅は指で強くつまんだなら簡単に潰れてしまいそうなくらいに柔らかい。その柔らかな手触りを確認しながら、美味しい梅干しのある未来を想像し、つい嬉しくなってしまう。

梅干し作りはとても簡単で、特別な道具はいらない。梅と塩、竹串、あとは漬け込む用の大きなジップロック。そして重しとなる分厚い本(辞書や教科書など)数冊と干すときのざる(無ければお盆でも)があればできる。

梅はよく洗い、竹串でヘタを一つ一つ取っていく。

↓黒い小さな丸い点の部分がヘタ。

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毎年お裾分け分を含めて結構たくさんの量を漬け込むのでヘタ取りには少し時間がかかる。でもこの単純作業の繰り返しを苦に思ったことは一度も無い。むしろ好き。

梅の甘い香りがいっぱいに立ち込めるなかでするヘタ取りはいつも幸せでしかない。

私にとって心が満たされる瞬間というのは劇的でも興奮をさそうものでもおそらくは無くて、こういう些細だけど確かな喜びを実感する瞬間にある気がする。

 

無事ヘタを取り終えた梅は塩と一緒にジップロックに入れて平らにならし、その上に分厚い本を数冊載せておいた。ここから梅酢がどんどん上がってくる。あとはその様子を時々確認しながらそのまま漬け込んで、梅雨明けの晴天が続く頃合いにざるに出して干したなら完成。

楽しみやな。

 

今日読んだ詩のこと。

この詩(작은 기쁨 小さな喜び)を書いた詩人はイ・ヘインという人で、韓国の修道女だそう。

 

작은 기쁨   -이해인
小さな喜び  -イ・ヘイン

사랑의 먼 길을 가려면
작은 기쁨들과 친해야 하네

愛の遠き道を行こうとするなら
小さな喜びと親しくせねば

아침에 눈을 뜨면
작은 기쁨을 부르고
밤에 눈을 감으며
작은 기쁨들을 부르고
자꾸만 부르다 보니
작은 기쁨들은
이제 큰 빛이 되어

나의 내면을 밝히고
커다란 강물이 되어
내 혼을 적시네

朝に目覚めたら小さな喜びを呼び
夜に目を閉じながら小さな喜びを呼び
しきりに呼んでみると小さな喜びは
今大きな光となり私の内面を明るくし
大きな川の水となり私の魂を濡らす

내 일생 동안
작은 기쁨이 지어 준
비단 옷을 차려 입고
어디든지 가고 싶어
누구라도 만나고 싶어

고맙다고 말하면서
즐겁다고 말하면서
자꾸만 웃어야지

私が生きている間中
小さな喜びが作ってくれた
絹の服を調えて着て
どこへでも行きたい
誰にでも会いたい
ありがとうといいながら
楽しいといいながら
しきりに笑わなければ

美しい言葉との出会いも幸せな瞬間。小さな喜びはきっとそこかしこに。

噛みしめて、慈しんで。